イボとは
イボとは「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」とも呼ばれ、皮膚の一部が盛り上がった小さなできものです。
ウイルスが原因であり、皮膚にできた小さなキズから感染し、その部分にイボができます。
怪我をした後やアトピー性皮膚炎によるかきむしりなど別の症状からイボが生じることもあります。
いわゆる「みずいぼ」や「タコ」「ウオノメ」とは、原因も症状も異なる別の病気です。
イボの症状
外傷時などの傷口から感染して発症し、手や足に出来ることが多く、最初は皮膚が小さく平らに盛り上がる程度ですが、放置していると時間の経過とともに大きくなり、ドーム状に盛り上がります。
一般的には痛みやかゆみなどの自覚症状はほとんどありませんが、足の指や裏にできると、体重をかけたときなどに痛みがある場合もあります。
また、むやみに触ってしまうと足のイボから手の指にうつるなど、イボの数を増やしてしまうことがあります。
イボの原因
イボは、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)というウイルスに感染することで発症します。
正常な状態の皮膚から感染することは少なく、皮膚に出来た小さな傷などからウイルスが入り込み、1か月~半年くらいかけてイボがつくられます。
イボの治療
液体窒素を用いた冷凍凝固術はイボに対するもっとも一般的な治療法です。
冷凍凝固術は綿棒などにしみ込ませた―196度の液体窒素を患部に押し当てて、瞬間的に凍傷のような状態を起こしイボを取り除く治療です。
一回の凍結療法ですべてのイボを完治させることは難しいので数回の処置が必要になる場合が多く、根気よく治療を続けることが大切です。
症状によってはイボを柔らかくする外用薬(塗り薬)や内服薬(飲み薬)として漢方薬のヨクイニンを処方することもあります。
「ヨクイニン」は、ハトムギの皮を除いた種で、古くからお肌のために用いられてきた生薬です。消炎作用や体の水分バランスを整える作用があると言われ、いぼに効果が期待されます。
イボの治療のよくあるご質問
液体窒素を用いた冷凍凝固術の費用はどのぐらいですか?
1回700円程度です(保険適用3割負担の場合)。初診・再診料などが別途かかります。
1回の治療時間はどれぐらいですか?
数分程度です。(イボの大きさや個数による)
実際に患部に液体窒素をつけるのは数秒です。
どのぐらいの頻度での通院が必要ですか?
治療の初期は1週間から2週間に1回の頻度で通院頂くことをおすすめします。
※効果の発現の早さには個人差があります。
痛みや副作用はありますか?
液体窒素を患部に押し当てるときに痛みが生じます。その後2~3日程度はやけどをした時のようなジンジンするような痛みを感じます。
冷凍凝固術を行うことで、多くの場合、患部に色素沈着が生じます。お顔など気になるような場合は、治療前に医師にご相談ください。
また、治療後患部に水ぶくれや血豆のような状態が生じることがありますが、治療による結果ですので、あまり心配される必要はありません。反対に気にしすぎてしまい触ったりすると、ほかの部分にウイルスを広げる可能性があるので患部を触るのはお控えください。