適応障害

適応障害とは

どんな人にでも辛い経験や思い通りにならないことなどで不安やイライラが強くなったり、悲しみや憂うつな気分になったり、投げ出したくなったりしたことはあるでしょう。

適応障害は、これらの社会生活上のストレスに対する反応が多くの方が感じられる以上に強く現れて、仕事や家庭などでの日常生活に支障をきたしている状態です。
明確なストレスが原因となって、このストレスに適切に対処できない事で心身に多様な症状が生じる病気です。過重労働(残業時間が月80~100時間を超える)や、人間関係のトラブル(パワハラやいじめ、離婚など)、その他、様々なストレスによって「抑うつ状態」になるものを「適応障害」と呼びます。落ち込みの原因がはっきりとしている場合には、適応障害であるケースが多いです。

適応障害の特徴・症状

適応障害の症状は様々ですが、多くの場合気分の落ち込み「抑うつ状態」が見られます。

精神的な症状

落ち込み、不安、混乱、イライラ、判断力の低下、感情のコントロールができないなど

身体的な症状

不眠、めまい、頭痛、食欲不振、ドキドキするなど

行動的な症状

暴飲暴食、喧嘩、暴言、人を避けるなどと呼び、具体的には、眠れない、食べられない、頭がぼーっとする

適応障害とその他の病気との違い

「抑うつ状態」になる病気は様々あります。

などが挙げられます。
これらの病気との違いは一見判断がしにくく、かつ、症状が重複するケースが多くみられます。そのため、自己判断ではなく、一度、当新宿皮膚と心の診療所へお越しください。

うつ病との違い

うつ病と適応障害はその原因が根本的に異なります。
うつ病は脳の神経伝達物質が原因で「抑うつ状態」になる疾患です。抑うつ状態を何度も繰り返してしまう場合や、ストレスの原因を取り除いても症状は改善せず、薬物治療が必要なるものです。
そのためうつ病は脳の病気であるなどと言われることが多いですが、原因はいまだによくわかっていません。

それに対して、適応障害は個人と環境との間に生じる様々なストレスが原因によって「抑うつ状態」になるものを「適応障害」と呼びます。落ち込みでいる原因が明確な場合には適応障害であることが多いです。
うつ病の場合、ストレスから離れても抑うつ状態が続きますが、適応障害の場合、一般的にはストレス環境下から離れると症状が緩和されると言われています。

適応障害の治療

適応障害はストレス環境下にさらされていることが原因ですので、まずはその原因とストレスから離れることが第一です。
例えば、職場環境が原因であれば、休職や配置転換、異動などがあげられます。まずは上司などに相談して職場環境の調整をしてもらったり、休暇などを検討しましょう。

診断書の活用

休職の際には、診断書の提出が求められる企業がほとんどだと思います。
医師の診断書があることで、上司や人事の方と休職の相談をする際に、話を進めやすくなります。
また、さらに、欠勤や休職の理由を説明する際だけでなく、労働時間の短縮や労働環境の改善、所属部署の転換などあらゆる職場での相談において、医師の診断書は一定の説得力と実効性を発揮します。
ご自身の職場での境遇・環境改善のために積極的に診断書を活用してみてはいかがでしょうか。また休職中の生活保障として、健康保険の傷病手当金という制度を利用する場合も、専用の診断書を提出する必要があります。

薬物療法とカウンセリング

しかしながらそう簡単に離れることができない方もおられると思います。
それに異動などをしても新たな環境がストレスとなる可能性も否めません。そこで用いられるのが薬物療法やカウンセリングです。
ストレスにより実際に生じている症状により、用いるお薬は変わってきます。不眠に悩んでいるのならば、睡眠導入薬、不安や焦りが強ければ抗不安薬、落ち込みが強ければ抗うつ薬のように症状に合わせて処方します。カウンセリングとしては、出来事への考え方を修正したり行動の仕方を変えたりして気分のコントロールを図る認知行動療法があります。

治療費目安

初診・再診料のほか以下のような治療費がかかります。

通院精神療法として1,000円程度(3割負担の場合)
処方箋の発行料として200円程度(3割負担の場合)
※別途お薬の代金は薬局にてお支払いください。
カウンセリング料(来院)15分:2750円(税込)(自費診療)
※お話をする他にマインドフルネスによるメンタルケアも行います。

心療内科・精神科・メンタルケアの病気

タイトルとURLをコピーしました