表情から「心の緊張」を解く。精神科医がボツリヌス療法を「心の調律」と考える理由

1. 表情筋に刻まれた「感情の履歴書」

表情筋に指令を出しているのは、他ならぬ私たちの「脳」です。

精神科医の視点で見れば、眉間のしわは単なる加齢現象ではありません。それは、長年積み重なってきた緊張、不安、あるいは何かを必死にこらえてきた「感情の履歴書」そのものだと言えます。

無意識に筋肉を収縮させる癖がつくことで、心は常に「戦闘モード」や「警戒モード」から抜け出せなくなっていることがあります。

当院の診察は、まずその強張った「表情の癖」の奥にある心の状態を読み解くことから始まります。

2. 表情からの逆転ケア:表情フィードバック仮説

精神医学には「表情が脳の感情を作る」という逆転の発想(表情フィードバック仮説)があります。特定の筋肉をリラックスさせることは、脳に対して「今は穏やかである」「攻撃する必要はない」というポジティブなフィードバックを送ることにつながります。

特に眉間の強張りを解くことは、脳内の不安を司る領域への刺激を物理的に和らげるきっかけになります。これは精神医学と皮膚医学の両方の知見があって初めて成立する、いわば「表情という門番」を味方につけるメンタルケアの一環なのです。

3. 「ノイズ」を消し、本来の穏やかさを取り戻す

眉間のしわは、本人にそのつもりがなくても、周囲に「不機嫌」や「威圧感」といった誤ったメッセージを送ってしまうことがあります。

その結果、対人関係に微妙な影を落とし、さらに心が沈むという悪循環に陥るケースも少なくありません。

私たちの治療は、ただ筋肉の動きを止めることではありません。

表情から「攻撃的なノイズ」を取り除き、その方本来の穏やかさを引き出すことを目指します。 周囲の反応がポジティブに変わることで、ご自身の自己肯定感も自然と育まれていく。

一滴の薬剤で表情を調律することは、言葉によるアプローチとはまた違った角度から、あなたの心に静寂をもたらす助けとなるでしょう。

【診療のご案内】

精神科医の眼で、表情筋に宿る「心の強張り」を解きほぐします。

新宿皮膚とこころの診療所  ~表情の険しさを解き、心からの笑顔を取り戻す処方箋を。~
 皮膚科、心療内科、精神科、内科、形成外科、アレルギー科
住所:〒160-0022 東京都新宿区新宿3-22-11 RSビル2階
アクセス:新宿駅東口 徒歩2分(1階の龍生堂薬局新宿中央店が目印です)
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